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コンビニエンスストアーのトレーニング

15時間新人短期育成


特集 コンビニ新人パート/アルバイト短期間育成法

15時間で出来る初級プログラムの提案

CVSの商品発注システム、特にセブンイレブンのGOTのシステム設計は大変すばらしい。過去1週間のデーターを画面に呼び出し、3回の配送と欠品状況をカラフルにグラフに打ち出しながら、きめ細かくオーダーするシステムは日本独自のきめ細かさだろう。しかもシステムに頼り切るのではなく、調理麺のオーダーから過去のデーターを消し去ると言うきめの細かさを実施している。調理麺の出数は気温に左右されるので、過去の出数に頼ることは、欠品の危険がある。発注者が天候まで総合的に判断するようにするために、わざとデーターを消し去ったわけだ。この様に単にコンピュータシステムに頼ることなく、人間の判断をしっかり入れるシステムには感心させられる。

しかしながらサービスのレベルに店舗ごとのバラつきがあるのに気がつく。CVSとFFのサービスとはスピードとレジでの笑顔と共通だ。FFとCVSはPOSの導入によるサービスのスピードアップを図っており、システム面からのスピードアップは互角だ。大きく異なるのは、笑顔だ。マクドナルドなどではスマイル¥0などと言って、笑顔を売り物にしているが、セブンイレブンをはじめとするCVSには笑顔が見られない。たまに見られても店舗による差が著しい。

CVSのトレーニングの問題点

そこで、この人的なサービス面での違いは何なのかをアルバイトのトレーニングという側面から、独立チェーン、中堅チェーン、大チェーンを見てみた。もちろん全店を見たわけではなく少ない店舗からチェーン全体を推察しているので、やや独断的になるのをお許し願いたい。

コンビニエンスストアーはフランチャイズシステムと言うことで、アルバイトの採用からトレーニングまでオーナーに任されており、大手のチェーンでも店舗のオーナーが苦労して手書きのトレーニングチェックリストを作成している。経験と勘で作成したトレーニングチェックリストであるので、アルバイトのトレーニング時間はアルバイトの適性にまかせているのが現状だ。

4月を控えて多くのアルバイトの入れ替え時期であるので、即戦力になるように、FFのトレーニングシステムである、採用、面接、トレーニングまでの短期プランをCVSに当てはめて考えてみた。

FFのシステムを参考にしたアルバイトの教育体系

(募集)

まず、アルバイトがいないと店舗が回らないので、アルバイト募集のリクルートマニュアルが必要だ。ここでは、効果的なアルバイト募集方法、マテリアル、費用、計画方法を明確に記述しておき、新しいオーナーでもそのプログラムを元にリクルート活動を効果的に実施できるようにする。アルバイトの募集方法は、デイリーAN、フロムA、新聞折り込み、ファミリー、などの広告媒体から、学校訪問、駅張りポスター、銭湯へのポスター貼り、店頭ポスター、友人紹介、などいろいろな方法がある。

効果的な募集方法は店舗の立地と時期によって異なる。そこで、募集にきた人に当店の募集をどの経路で知ったかを聴き、採用した場合、しない場合での各募集方法を記録して一覧表を作っておく。翌年の同時期に見直すとどんな方法が最も効果的かわかりやすいので、店舗の年間を通した採用計画を立てやすい。一覧表には募集方法と、募集時期、面接日、採用したかしなかったか、いつ退職したか、募集にかかった費用、等を記録しておく。

(面接)

FFと異なりCVSは1店舗20人前後のアルバイトで十分だ。ということは優秀な人間を面接の段階で厳選して大事に育てなければならない。

そこで、面接チェックリストを作成することにより、オーナーだけではなく社員でも同じ基準で優れた人材をピックアップできるようにしよう。店舗に合わない人材を採用し、トレーニングすることはアルバイトの人件費の無駄遣いだけでなく、社員の人件費の無駄遣いにもなるから細心の注意を払って採用しなければならない。

表1は履歴書、面接チェックリスト、評価表を1枚の用紙にまとめた物だ。1枚の紙にまとめているのは、店舗での転記の手間を省くためだ。マニュアルとかチェックリストというと書類を多くしがちだが、なるべく簡単に一枚にまとめてオーナーの仕事が増えないようにする。殆どの人は履歴書を持ってきているが、再度書き直してもらうと良い。住所、経歴などすらすら書けない場合は、経歴を偽っている場合があるからだ。記入している際に、面接チェックリスト面は見せないようにする。

電話をかけてきたアルバイト応募者に対する応対は丁寧にしないといけない。彼らはアルバイトの応募者であると同時にお客でもあるからだ。電話にはオーナーだけでなくアルバイトも出るので、アルバイト募集していることを教え、電話の応対方法を文書にして、電話機のそばに貼っておくと良い。オーナーがいないから後で電話をかけてくれといっても、かけてこない場合が多いからだ。

電話で断るとしても丁寧に感じよく断り、お客としてまたきてもらえるようにすることは大事だ。面接の場合も同様であり、店頭での立ち話でぶっきらぼうに応対するのではなく、事務所に通し、コーヒーやお茶をだして丁寧に扱うと随分お店の感じが良くなる。そして、世間話をしながらリラックスさせ、面接チェックリストに沿って、質問をし、当店のアルバイトとして適性があるかじっくり観察をするわけだ。

チェックリストは話を聞きながら記入してはならない、まるでテストをしているような印象を与えて、緊張させるからだ。内容を見ながら話ても良いが、後で記入するようにする。そうすることにより積極的に相手に話をさせることができ、接客業に向いているかどうかがわかるようになる。面接時のポイントは、接客業に向いている明るい性格か、活発か、積極的か、人見知りしないか、話していて楽しいか、外観が派手すぎないか、働く動機はどうか、等である。客商売に向いているかと同時に健全な人間かを見ることがポイントだ。深夜勤務などで店舗をまかせるのだから、あまり調子良いと不正をする危険があるからそのバランスが大事だろう。チェックリストには裏側に自分のコメントを記入しておき、採用後数カ月してから、そのコメントを読み直して短時間の面接で適性を正確に把握していたか再確認すると、人を見る目を養うことができる。

(オリエンテーション)

採用したアルバイトには、店舗でのオリエンテーションを行う。オリエンテーションでくつろいだ雰囲気を出すことは、業務習得を短縮する秘訣であり、暖かい雰囲気で行う必要がある。オリエンテーションは社員マネージャーでも良いが、出来たら熟練したアルバイトにやらせるほうが、新人も緊張しないでよい。もちろん最初はオーナーが簡単な挨拶をし、各従業員を紹介をすることから始める。オリエンテーション用のタイムスケジュールを明確にし、てきぱきと進める。 まず店舗の規則や労働条件を明確に記した店舗規則書類などを配布する。書類には、店舗住所、電話番号、緊急の電話連絡先を記入しておく。内容は、休憩は何時とるのか、食事はどうするのか、金銭の誤差責任、不正行為に対する罰則、持ち物検査の有無と同意サイン、店舗商品を購入する際のレシートの添付、スケジュールの提出期限、遅刻の連絡、無断欠勤の禁止、など基本的な行為を記入しておく、必要なら空欄をあけ後で追加記入できるようにする。

次に店舗内部の説明と、社員、アルバイトの各業務をわかりやすく説明し、店内の売場、倉庫、等を説明する。ここで一番大事なのはCVSとはどんな業態で、お客様は何を望んでいるかを理解させる。本部からVTRが配布されているので(店の仕事など)、店内の説明の後それを見せて、再度わかりやすく説明をする。オリエンテーションで最も大事なことは、自分がチームの一員で、皆と仲良くやっていけそうだなと思わせることだから、冗談を言いながらリラックスして進める。オリエンテーション初日に帰る前にオーナーや社員がお茶を飲みながらどうでしたかと話すと緊張が解けてまた明日から頑張るぞと言う気持ちがわいてくるはずだ。

(トレーニング教材、VTR)

アルバイトの教育は基本的に店舗の社員マネージャーが行うが、オリエンテーション同様ベテランアルバイトが担当すると効果的だ。その場合でも社員マネージャーはフォローアップする必要がある。ここでは教育用の統一したマテリアルの準備が必要になる。

トレーニング用のマテリアルとしてVTRテープがある。ある大手CVSは6本のテープがある。内容は、「...の仕事」「新しいパートさんへ」「フレンドリーサービス」「クレンリネス」「フェイスアップ」「深夜作業」など作業の概要を説明する物だ。最初の日に全部見せても忘れてしまうし退屈だから、 各作業に入る前に必要なVTRテープを見せる。テープを見せっぱなしにするだけでなく、その後質問をしたりして、知識を確認し、ボーとしてVTRを見ることがないようにする。必要なら簡単な筆記テスト問題集を作成しておく。テストをされることがわかっていれば真剣に見るし、メモをするようになる。採点はする必要がない。

(トレーニング教材、作業手順書 )

VTRだけをいくら見ても実務の細かい箇所を出来るわけではない。各作業をマンツーマンで説明しながら、仕事を具体的に教える必要がある。CVSではこのチェックリストが欠如しており、各オーナーが苦労して作成している。これは各チェーンとも大同小異だろう。これでは、チェーンオペレーションの意味がないので、 各作業を標準化し、最低限度必要な仕事、手順を明記した作業手順書を各作業ごとに作成する。なるべく作業を分解し、細かく業務別に分けると良い。 開店作業、閉店作業、清掃業務、レジ操作、深夜作業、クレンリネス、発注作業、品出し作業、返本作業、など項目別に作業を分け、それぞれ作業手順書を作成するとよい。

作業手順書を店舗で作成する際に、熱心なオーナーの場合かえって作業を複雑にし、トレーニングに時間がかかりすぎる欠点がある。そのため作業項目内容は必要最低限度にとどめる。この作業手順書は簡単なマニュアル、チェックリスト、評価表を合体した物だ。FFでは従来30時間かかっていた、新人トレーニングを作業手順書の導入により15時間と半減することに成功している。

表2は具体的な作業指示書のサンプルだ。このほかに店舗でつけ加えたい物があれば記入する。あまり複雑にしないで最低限度の内容にするのが秘訣だ。

このサンプルはレジの操作の作業指示書だ。左側に□□□がある。これは、最初に教えた時に一番左側をチェックする。次に一人で出来るようになったら、真ん中をチェックする。忙しいときにも出来るようになったら、右側をチェックする。これによりどこまで作業を教えて、現在どこまで作業になれているかわかるようになる。そして上の欄に初期終了、一人で出来る、忙しい時出来るかのオーナー確認覧を置く。

この作業指示書はマニュアルとチェックリスト、評価表をかねているのでそのどの場合でも使用できる。

(評価、昇進、昇給)

アルバイトも最初のうちは一生懸命仕事を覚えるが、或程度時間がたつと、マンネリになり仕事の効率が落ちがちである。この時点で、仕事に対する正当な評価を下し、必要なら昇給をすることが効果的だろう。最初の1カ月目では昇給はなくとも仕事の評価をすると、初期の退職を減少する効果がある。3カ月後くらいに、昇給につながる評価をする。この時点では、出来るアルバイト、今後貢献するであろうアルバイトの評価を出来るので、積極的に時給をあげると働く意欲が高まる。

店舗での評価はオーナーの気まぐれで行われるのでなく、定期的に行われると言うことを周知徹底することが大事だろう。これにより、オーナーが何時も仕事を評価していることが分かり、やる気を継続できるのだ。出来るなら年間3回くらいの評価が必要だろう。 アルバイトにとって評価される項目が明確でないと、不安になるのでオリエンテーションの時に、評価方法、内容、時期を明確に伝え、そのスケジュール通りに実施することが効果的だ。評価により仕事の内容が上がるためには、評価が具体的でなければいけない。作業手順書を使用し、各作業分野を具体的に評価するとわかりやすい。もちろん、作業そのものだけでなく、チームワークや、勤務態度も大事であるから、それも評価の対象とすると良いだろう。

(リテンションプログラム、定着性)

アルバイトを長く定着させることは、トレーニングコストを削減でき、かつ、サービスのレベルを維持する最善の方法だ。各CVSチェーンのオーナーの話を聞くと、各自で苦労して作り上げた定着性のプログラムがある。今回、ショップアンドライフ浅草観音店オーナーの中本泰さんと、総括の中本修さんにアルバイトの定着性の話を伺ったが、野球チームの作成によるチームワーク作り、優秀アルバイトの海外旅行、仕事後の茶話会、大規模な忘年会、新人が入った時の夕食会など数多くのノウハウがある。これは各チェーンでもベテランのオーナーになれば持っているだろう。このノウハウを各店舗から集めてノウハウ集とすれば、現実的な生きたマニュアルとなるのだ。表3がそのサンプルだ。こんな簡単なフォーマットでも新規のフランチャイズオーナーには参考になるはずだし、失敗する危険も少なくなる。各店でこのノウハウを交換すると試行錯誤という無駄を省けるのではないだろうか。

FFでは定着性プログラムのマニュアルの事例集を集め、毎年更新し、新しいアイディアを配るのだ。また、新しい有効なアイディアを出した店長には賞金を出し、努力に報いている。

(タイムプランニング)

15時間で短期トレーニングするには、作業手順書が効果的だが、同時に標準時間を設定し、計画通りにトレーニングを進行する。サービス、クレンリネス、フェイスアップ、深夜作業、発注業務、搬入倉庫整理、返本作業、など各業務を仮にに7つとして、作業手順書を作った場合、それぞれの標準時間を設定する。その作業時間の例を挙げてみよう。

第一日目第2日目第3日目
オリエンテーション60分サービス復習前日の復習
サービスVTR 10分クレンリネス復習深夜作業
サービス説明 20分フエイスアップ発注作業
サービス実習 30分搬入倉庫整理返本作業
一人で作業 60分一部の発注作業フォローアップ
評価とフォローアップ 20分所要時間5時間合計5時間
クレンリネスVTR 10分
クレンリネス説明 10分
クレンリネス実習 20分
評価とフォローアップ 30分
オーナーと懇談 30分
初日労働時間計 5時間

このように標準時間を設定し、効率よく進める。アルバイトの適性により時間がかかると思いがちだが、もし人により必要なトレーニング時間が変わるようであれば、教え方が具体的でないか、要求基準が高すぎる場合だ。最初から多くを期待しないで、最低限度必要なことだけ教えればよいのだ。そして1カ月後2カ月後になれた時点で、同じ作業手順書で基準を高くしてチェックし再評価する事により店舗の基準を落とすこともないのだ。

CVSの作業レベルであれば、深夜業務までも15時間以内に教えられるはずだ。実際に教えているオーナーは随分と多いはずだ。ただ現在は教える人により時間が異なっているだけだ。作業手順書の標準化とタイムプランを明確に立てることでだれでも15時間でトレーニングできるのだ。

20人のアルバイトを採用しているとして、平均2年間の定着期間だから、年間10人のアルバイトを採用しなければならない。もしアルバイトのトレーニング期間を1人当たり、4時間短縮できるとする。チェーン全体で1000店舗あるとすると4時間×10人×800円×1000店=3200万円もの金額を削減できるのだ。しかも定着率が高まれば、トレーニングコストだけでなく、サービスのレベルも向上するのだ。

是非挑戦していただきたい。

(本部の責任)

上記で述べた作業手順書を今は各オーナーが苦労して作成して使っている。また、新商品の発売時には、オーナー向けに商品説明と、TVコマーシャル、調理方法などを簡単に書いた物を配布している。オーナーはそれを元にアルバイトに連絡ノートなどで連絡するわけだ。しかし、全く同じ作業を数千店舗で行うことは膨大な時間の損失であろう。FFでは、作業手順書、オーナー向けの説明書、アルバイト向けのポスター、説明書を作成し、ポスターなどはアルバイトの確認覧まで記入し、各店の重複作業をなくす努力をしている。このトレーニング教材の分野をCVSは改善する必要があるだろう。内容は各オーナーが既に苦労して何年も費やして作成しているので、後はそれを集大成すればよいのだ。各チェーンの努力を期待する。

しかし、現在のCVSのチェーン本部の指導員は、伝書鳩とか郵便配達とオーナーに言われているような状況だ。その理由を考えてみよう。

  1. 店舗指導員のトレーニング

    店舗指導に当たるフィールドカウンセラーや、SV等のトレーニングである。CVSのチェーン本部は直営店舗を持っているが、主としてフランチャイジーのトレーニングである。また、直営社員のトレーニングに当たるようだが、直営店舗が 少ないためか、どのチェーンでもFCになるまで、最大でも2年、場合によっては1年でFCになり、フランチャイズオーナーになるようだ。本部での研修も系統だったトレーニングよりも、現場でのトレーニングを重視するようだ。そのため、店舗を担当してFCオーナーと会話するときでも、どうしても売り上げ、発注業務の話が中心になり、経験のない人事問題をさけて通るようになる。

  2. 米国より学んだこと

    FFとCVSの成り立ちで大きく異なるのは、米国よりの学び方だ。日本のCVSの生みの親はセブンイレブンだろう。セブンイレブンは20年以上前に、米国サウスランド社と技術提携して日本でのフチャンチャイズ展開の権利を獲得したわけだ。ここで合弁会社としなかったのが、その後のノウハウの取得で大きく変わってきている。結果論として言えば、日本と米国のマーケットでは商品ノウハウが異なり、日本で独自のノウハウを構築でき、米国から得た物は、ブランドと、CVSのコンセプトであった訳だ。そして、後続のCVSチェーンはセブンイレブンをモデルとして展開をしていったのである。合弁会社でないため、社員のトレーニングはフランチャイジーの責任であり、米国流の社員やアルバイトのトレーニング手法を学ばなかったのではないだろうか。

FFが米国から学んだこと

大手FFのKFC、マクドナルド社は合弁会社としてスタートした。そのため、店舗展開、商品等の、技術的なノウハウだけでなく、社員のトレーニングのために、人事教育のノウハウを日本に持ち込んだのだ。如何にアルバイトを短期間でトレーニングし、社員の数を最小限にするかという技術を持ち込んだ訳だ。また、当初は直営店舗を中心に展開をしたために、急速な社員のトレーニングが必要となり、ハンバーガー大学などといって、数多くのカリキュラムを持った本格的な米国式マネージメント手法を持ち込んだ。

このFFで行っている社員のトレーニング内容を紹介してみよう。

  1. 社員のトレーニング

    入社後、マネージャー見習いとして、店舗にすぐに配属しマネージャートレーニングプログラム(MTP)に沿って、実習を数カ月実施する。教育は店長と、SVが担当する。地区のトレーニングマネージャーが店舗ごとのトレーニングの状況を把握する。

    店舗での一定レベルの実習が終了したら、マネージャー向けの基礎コースを1週間受講する。これは、本部のトレーングマネージャーが主催する。

    再度、店舗に配属にし、MTPに沿って細部の店舗コントロールを拾得する。ここで一定の基準に達したら、アシスタントマネージャーに昇格する。この間のフォローアップは、店長、SV、地区統括マネージャー、地区トレーニングマネージャーが担当する。

    6カ月から1年後に一定レベルのMTPのレベルに達したら、中級マネージャーコースを1週間受講する。ここでは単に店舗レベルのオペレーションだけではなく、アルバイトのリクルート方法、面接テクニック、オリエンテーション等の、ヒューマンマネージメントを中心に学ばせる。

    また、店舗に戻り、 マネージャーとして日常業務に就きながら、MTPに沿って次の、勉強をする。

    3つ目のコースは、機械メインテナンスコースだ。FFの品質管理は調理に当たるアルバイトの教育と同時に、自動化の調理機器のメインテナンスが重要になる。ここで1週間のコースを受講する。このコースは座学だけではなく店舗に実際に赴き、機械のメインテナンスを実地で学ぶのだ。これにより、調理能力が安定して商品の品質が安定するだけではなく、水道光熱費の削減と機械の寿命に大きく貢献するわけだ。

    CVSではこのようなコースは無いようだが、そのために大きな問題を抱えている様に思われる。冒頭に申し上げたが、弁当や総菜を電子レンジで暖めて出すようだが、この電子レンジの調整と性能チェックを行っていないため、温度のばらつきがかなりあるようだ。電子レンジはマグネトロンと言う電磁波を出す部品の電磁波の出力が電球と同様に減衰していくのだ。そのため、定期的に出力を店舗で測定し、基準以下の出力であれば、部品を交換する必要があるだろう。忙しいCVSの店舗では必要なメインテナンスだろう。

    4番目のコースは、店長候補教育だ。このコースでは、損益計算書、店舗の設備管理、店舗人事管理などを教育する。特に重視するのが人事管理だ。単位教育だけでなく、人を使う上での心理学を学ばせ、人を使うの科学、マネージメント手法を合理的に取得させる。

    このコース取得したら、店長になる資格をとれ、新店舗開店時に店長になれるのだ。 店長になっても1定期間がすぎればマンネリになるし、次の職位であるSV(スーパーバイザー)をめざすために、経験店長コースをもうけている。

    店長からSVに昇格するのに最低でも3年、平均で8年はかけているのでかなりの経験を積んでいるわけだ。SVはフランチャイズ店舗を担当するのではなく直営店舗のみを担当する。ここで、複数店舗の管理手法を学ぶわけだ。SVに昇格し数カ月経験を積んだ後、SVコースを受講する。 ここで学ぶのは店舗の損益計算書、再投資計画、人事育成などの会社経営の基本だ。 SVは6ー7店舗を管理する。

    SVを数年経験し、一定の評価を得たら次は、SVを管理する統括マネージャーになる。 6ー8人のSVを管理する職種だ。もちろん統括マネージャー教育コースがある。ここでの教育は、エリアの利益管理と、将来の構想、数多くの部下の評価管理と人材育成だ。

    この統括マネージャーの職種のつぎがトレーニングマネージャーだ。この職種は本部や本社で店舗マネージャーを教える仕事だ。当然トレーニングマネージャーコースがあり、トレーニング教材の作成方法、プレゼンテーション技術、話術を具体的に学んでいく。ここで、重要なのは従来の職種のような地位を利用した圧力的なマネージメントでなく、ロジカルな説得による人事管理手法だ。

    以上の経験を積んだ受けで初めてFC(フィールドカウンセラー)になる。つまり数多くの利益管理の経験と同時に合理的な人事管理が出来る人材のみFCになれると言うことだ。ここまでの教育期間は最低でも6年、平均で10年以上かかっている。

    マクドナルドなどの米国のFFではフランチャイズ店舗の管理をする人間をここまで育成しているわけである。この時間をかけて育てたマネージャーたちが、更に統一されたマニュアルを元に店舗でアルバイトのトレーニングに当たるわけだ。

    フランチャイズ店舗のオーナーであっても最低限度店長コースまでは受講し、SVコース、統括マネージャーコースを受講することも可能であり、オーナーとしてのマネージメント力を向上できるようにしてある。

    FFの社員教育で最も重視するのは、人事管理だ。単に管理するのでなく合理的な人間への接し方を、最新の心理学などを使用しながらわかりやすく教えることだ。これはCVSの社員やオーナーに対する教育が最も必要な点であろう。

終わりに

今回チェーン各店を回ってオーナーが熱心に商売に取り組む姿に感銘を受けた。この熱心なオーナーの努力がチェーンの最大の財産だろう。しかし、チェーンの経営方針は上意下達で、下からの意見、良いアイディアを組み上げないように思われてならない。全員の経験を集大成すればもっと優れた人事管理をすることが可能だろう。

最近の大手チェーンのアイスクリームのゴンドラを見ると危機感を覚える。確かに粗利益高が高いから利益は出るが、このバリューの時代に利益志向を目指すと数年前のFFのように客数が低下していくことだろう。これからの低価格時代にはCVSも否応なしに巻き込まれるだろう。そうすると従来のように店舗の経費管理はオーナーの責任だと割り切っていることは出来なくなるだろう。より細かい経費管理が必要になってくるのだ。経費管理で最も重要なのは人件費管理であり、きめの細かいトレーニングによるQSCの向上により競合相手に打ち勝つ必要があるのだ。

表2
店舗名
氏名
カウンターサービス、POS操作、作業指示書
初期終了一人で出来る忙しい時出来るVTRを見た
日付
オーナ
のサイン


□□□ 1.自然な笑顔でお客様の目を見て挨拶する。
□□□ 2.ゆっくり丁寧にお客様に話しかける。
	 正確にPOSレジのスキャナーで商品を読みとる。
□□□ 3.ピーク時でない場合は、 新商品の発売のお知らせとお勧めをする。
□□□ 4.売り上げの 合計キーを押し,その金額をお客様に伝える。
□□□ 5.代金を受け取り,受け取り金額を述べてから,POSに打ち込む。
	  ★高額紙幣は,始めに小銭を渡し,紙幣はお客様の前で数えて渡す。
	  ★高額紙幣は釣り銭を渡すまでしまわない。
□□□ 6.商品の量に応じた袋を選び丁寧にいれる。マークがお客様に向いているように
         する。
□□□  7.バッグは両手を添え,カウンターの上を滑らせるように丁寧に差し出す。
□□□  8.笑顔でお客様の目を見て挨拶する。
	  ★「ありがとうございました。」
	  ★「ありがとうございまいた。またどうぞおいでくださいませ」

サービス接客用語
	   いらっしゃいませ。
	   ありがとうございました。
	   かしこまりました。
	   少々お待ち下さい。
	   恐れ入ります。
	   申し訳ございません。
	   
□□□  9.商品を探しているお客様がいたら声をかける。
□□□ 10.どこにどのような商品があるか把握しておく。特に新商品。
□□□ 11.高額紙幣の取扱いに注意する。
□□□ 12.カウンター周辺を清潔に保ち,常に整理整頓して置く。
□□□ 13.暇な時間帯は店舗外部も清掃する。
□□□ 14.クレジットカードの処理を出来る。
□□□ 15.公共料金の処理を出来る。
□□□ 16.宅急便の処理を出来る。
□□□ 17.コピー機の処理を出来る。
□□□ 18.FAXの使い方を説明できる。
□□□ 19.レジの打ち間違いが合った場合には, 正しく処理できる。
□□□ 20.当店の取り扱い商品以外のものを要求された場合失礼のないように応対し,
          当店の商品をお勧めする。商品の特徴を説明できる。
□□□ 21.必要に応じて,隣のレジの袋詰めなどの手助けをする。
□□□ 22.店内を清潔に保ち,ゴミなど落ちてないようにする。
□□□ 23.廃棄処分を正しくできる。
□□□ 24.電子レンジ、コピー機、FAXなどの機器が正しく作動していない時は,オー 
          ナーに知らせる。
□□□ 25.オーナーの指示に従って必要な資材,備品を所定の位置に補充する。
□□□ 26.レジを離れる時は,オーナーに確認する。
□□□ 27 .常に身だしなみに注意する。

表3
リテンションプログラム

公共料金コンテスト
内容公共料金回収時に新商品のおすすめ売りをする。
実施方法店舗を訪れた公共料金支払いのお客様に新商品のチラシを見せながら紹介する。毎日個人別の売上を集計し、週単位で発表し、週単位で商品をだす。次に月単位、期間合計で商品を出す。また、個人単位でなく、早番、遅番、深夜番などで、チーム賞を設定し、チームでもがんばるようにする。
目的本人の努力が反映することを教え、チームワーク作りに役立たせる。 仕事の中で楽しさを教え定着性を高める。同時に売上を上げる。
商品 新商品や、関連商品、現金、チケットなど、
期間3カ月


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