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10店舗を越えるチェーンレストランになるためには
シリーズ第五回
本部組織とSV制度


本部組織とSV制度

  1. 大会社の本部組織は優れているのだろうか?

    2ー3店舗の頃は会社と言うより、個人商店だから求人しても人がこない。アルバイトの中でやる気のある人間を口説いて無理矢理社員にしていた。しかし、10店舗にもなってくると、将来店頭公開まで持っていきたいという夢が現実に近づく。しかし、社員は経験も少ないし、まだ若すぎる。大学をでているものも少ない。経営者も大きな会社で働いた経験が無く、組織をどのように作ったらよいのか迷ってしまう。

    10店舗にもなり、店頭公開まで考えると、突然、今まで冷たかった銀行や、証券会社が訪れ出す。そして店頭公開のお手伝いをしますと言われる。銀行や証券会社が口をそろえて言うのは、組織を作りなさい、経営状態がわかりやすい書類の流れや、決済権限の明確化が必要です。もし、わからないようであれば、コンサルタント会社を紹介するし、銀行の支店長や証券会社の支店長、大会社の経験者を紹介しますよと親切な言葉をかけてくるはずだ。

    組織のしっかりした会社で働いたことのない貴方は心がぐらっと動くはずだ。「よし、今の社員には現場をしっかり任せて、本部組織の確立には外部からしっかりした人を入れてやっていこう。銀行の紹介してくれた人は大会社の責任者までなっているから組織作りには最適だろう。さっそく管理の責任を任せて、総務、経理、人事等の管理の責任者になってもらおう。」と考えるだろう。

    大手会社の部長クラスになるとその後は取締役などの経営陣に上れる人と、外部にでる人とが別れる。外部にでる場合、下請けの比較的経営規模の大きい企業に行ければよいが、最近では各企業もリストラの真っ最中であり、引き取る余裕が無く中小企業までその出向先が広がっている。大企業に出向できればよいが、中小企業に出向した管理職経験者は自分の不幸さに嘆くのだ。そして出先の中小企業でやることは、自分が会社でやっていたと同じ環境を作ろうとすることだ。

    まず行うのは決済権限の明確化だ。決済権限の明確化はよいことだが、責任をとらないでよい決済権限の明確化だ。その典型的なものは稟議書のシステムだ。各部の担当者を経由してから決裁権限者が決済をするものだ。一見責任が明確になるようだが、数多くの人間がチェックするのでだれも責任をとらなくても良い、頭の良い官僚が考えたシステムだ。次に考えるのが職務記述書だ。誰がどんな仕事をやり、どんな権限と責任があるかを明確にする。一見合理的なようだが、これを作ることにより、自分のしなくても良い仕事を明確にするわけだ。それは自分の仕事ではありませんという答えを聞くようになる。

    次に専門職を作り仕事の精度を上げましょうとなる。チェーンが小さいうちはSV等が兼任で本社業務や、開発業務を行っていたがチェーンが大きくなるためには、仕事を明確にし、専門職を作った方が専念できて生産性が向上するというものだ。しかしながら一旦組織を作ると、必要であった業務が終了しても、その組織が消えることが無くなる。組織自動増殖作用が開始される。仕事が無くなると組織が消え去るので、もっともらしく理由付けをした仕事を作りだすようになる。一旦作った組織は無くならないのだ。こんな経験を積んだ数多くのチェーンは現在、リストラやリエンジニアリングの真っ最中だ。立派な組織が出来ていない貴方の会社はまだラッキーなのだ。決して大会社の組織の真似をしてはいけない。

    もし大会社の管理職経験者を採用する際には、大会社で働いていたことを忘れて一からやり直すことが出来るか確認する。最初から本部に入れないで、最低1年間は現場での研修をさせ、現場の状況を頭でなく体で体得してからでないとならない。現場の事を知らない人間が本部に入り、現場に指示をする事は実際に働く人間のやる気を大きく損なうことになる。

    また、店頭公開という言葉でだまされて組織を複雑にしてはいけない。店頭公開のコンサルティング会社は証券会社、銀行などの大組織にいたコンサルタントを使用しているから打。彼らの言う組織、ルールとは大会社で死に絶えようとしている恐竜の様な物なのだ。必ず、店頭公開に最小限必要な組織とは何かを問いたださなければならない。それが答えられないコンサルティング会社の言うことを聞いてはいけないのだ。

    若い、経験がないといって生え抜きの部下に重要な仕事を任せることを躊躇してはならない。明治維新を成し遂げたのも、戦後の日本の経済を回復させたのも、みんな当時20代の若者が中心であった。経験の深い年齢の高い立派な人が数多くいる現代の日本の経済が低迷しているのと対照的ではないか。

    新しい仕事が出来たら、躊躇せずに現場のSVに兼任させる。現場の仕事がおろそかになったら、担当店舗数を減少させる。本部の考案することは店舗第一主義であるなら、現場を知った人間が作業をするべきだからだ。失敗を恐れてはいけない。SVは将来の経営幹部候補生だ。失敗という投資をしよう。プロジェクトが終了したらチームは解散だ。SVは本来の仕事に戻ればよい。SVとしての仕事はあるから、綿々として本部の仕事にこだわらないのだ。専門職でなく、兼任がキーワードだろう。

  2. 小売業の古くさいチェーン理論を見習うな

    現在、外食産業で100店舗以上持っているチェーンの組織は肥大化し、息も絶え絶えだ。各社はリストラの真っ最中だ。此の大きな原因は本部中心、直営中心の小売業の唱える組織をそっくりまねをしているからだ。最大の問題点は本部至上主義だろう。本部で全てを起案し、店舗ではそれをいっさい変更してはいけないと言う人間ロボット主義だ。

    その典型的な例は百貨店業界のメーシーとノードストロームだろう。私が米国に滞在していた12年前に米国でもっとも大きい百貨店はメーシーであり、ノードストロームはシアトルのローカル百貨店で名前も聞いたことがなかった。現在ではメーシーは会社更生法の元に再生中で、ノードストロームは全米に40店以上も展開し、顧客満足度による成功例の一つとなっている。

    メーシーの失敗の原因は本部至上主義の官僚的な組織による意志決定の硬直性であるといわれている。その反面、ノードストロームの成功の秘訣は徹底した、現場への権限委譲と、顧客の要望に直ちに応えるという簡単なことだ。本部が現場の店員に要求することはただ一つだ。顧客の要望に徹底して答えるということだ。つまり、御客様は神様だということの実践だ。

    日本ではノードストロームの成功の原因を店員に対する売り上げ歩合制であるという誤った誤解があるようだが、実は顧客サービスなのだ。 5月に米国のシカゴのNRA(全米レストラン協会主催の厨房機器、食材の展示会)に参加したときにノードストロームを訪れた。同行者がワイシャツを買おうと思い、冗談で試着を希望した。日本の百貨店で紳士物のワイシャツの試着を希望したら、あきれられるのが落ちなのだが、ノードストロームではにっこり笑って応えてくれた。1枚だけ買うつもりがつい4枚も買ってしまった。

    9月に再度NAFEM(米国厨房工業界主催の厨房機器展示会)に参加したときにサンフランシスコと、サンディエゴのノードストロームを訪問した。サンフランシスコのノードストロームを訪問したときには時間が30分間しかなかった。参加者の一名が試しにズボンの裾上げを30分間で出来ないかと聞いた。そしたらなんと出来ると言うではないか、その結果ズボンを4本裾上げをして、ジャケット2枚、ワイシャツ、ネクタイをそれぞれ4つづつ、下着を3セット購入してしてしまった。たった30分間の間にである。

    日本であったら、廣い売場を駆けめぐって3時間はかかるし、ズボンの裾上げなど1週間はかかるだろう。これは此の店の特別だろうと思い、再度サンディエゴで別な参加者がズボンの裾上げに挑戦した。今回は時間は20分間で2本に挑戦した。店内の顧客への告知は、ズボンの裾上げは3日かかると掲示してあったからだ。そしたらなんと20分間で2本の裾上げを行い、おまけに既製のワイシャツの袖詰めまで行ってくれたではないか。どの店舗でも我々が旅行者であることを察知すると、躊躇無く最大限の努力でサービスに当たってくれた。皆さんも是非実際に試していただきたいサービスだろう。

    現在のキーワードは本部集中管理ではなく、此のノードストロームのサービスに見られるような顧客満足を優先した現場至上主義だ。現場で顧客の声を聞き速やかに対処するというのがこの競争の激しい現代に生き残る唯一の方法だ。

  3. 本社の組織

    外食産業は基本的に店舗中心の組織であり、本社というのは店舗の運営がスムーズに行くための裏方の組織にすぎない。最低限の組織を考えるべきだろう。大会社のように複雑な仕事の細分化をしてはいけない、出来るならSVが作業を兼任するべきだし、出来るだけ外部に業務を委託するべきだ。本部で必要最小限度の作業は4つに分類される。経営責任者つまり社長の貴方。それとマネージメントの3つの原則、人、物、金の管理だ。以下にその分野別の仕事内容を述べる。仕事が分かれるからといってそれだけの数のポジションと人間が必要なのではない。年中その業務の必要性があるのではない。必要に応じて兼任でプロジェクトチームを作り作業をさせればよいのだ。例えば人事部の大事な仕事は新卒の採用だ。新卒の採用で最も忙しいのは会社説明会、採用試験、面接試験などだ。その必要なときだけ現場のSVに仕事をさせればよいのだ。現場の状況を知っているから、面接でも適性の判断が容易だし、入社してからのフォローアップも簡単で、新卒の定着率も良くなるのだ。

「人 店舗運営ライン」

「スーパーバイザー」

店長5ー8名を管理するスーパーバイザー(以下SV)が必要になる。スーパーバイザーとは監督であるが、監督と教育が飲食店のスーパーバイザーの業務である。

スーパーバイザーの業務で最も重要なのは、店舗がQSCを最大限に維持しているかをチェックするポリスマンの役割である。定期的に店舗のQSCをチェックリストに基づきチェックする。もし、店舗のQSCが基準に達しなければ作業の改善を命令し、それでも改善できなければ、店長を降格させたり、閉店を命ずることもある。大変な権限を持っている。QSCだけでなく、店舗の売り上げ、利益額の管理もしなければならない。売り上げが低ければ具体的な販売促進策を店長とともに作成する。

店舗のチェックだけではなく、店長のラインの上司としても機能する。SVは単なる監督ではない。もし店舗に問題があればそれを解決しなければならない。店長の知識が不足しているのであれば、店長への教育が必要であり、その最終責任者はSVなのだ。

SVの業務はQSC、人物金の管理と、教育、売り上げ利益QSC増進に関する企画の立案、等の他にさらに重要な任務がある。それは店舗のオペレーションシステムの改善である。SVの業務は会社の方針を店舗に伝えるだけでなく、店舗のシステム的な問題点や改善方法を本社へ提案しなければならない。店舗の現状をもっとも把握しているのはSVなのであるから、その改善方法のフィードバックすることにより会社全体のシステムの改善が可能になる。幾ら本社に優秀な人材が座っていても、店舗の現状を知らなくては何もできない。かりに何かをしようとしても店舗の現状を把握しないまま行っても全く効果がないばかりか、逆効果で店舗の意欲を失う基なのだ。

SVの役割というのはチェーン運営を考える上で最も重要であり、そのためにはSV用の優れた教育コースが必要なのである。多くの飲食チェーンでは店長までの教育コースはあるが、SV用の教育コースを備えているのは僅かである。SV教育では具体的なQSCの向上手法と同時に、会社運営への参加意識の植え付けが必要になるる。SVは企業経営の要であるという認識を持たせ、いかに会社にとって重要なのか、大切に思っているかを認識させることが重要だ。このSVにたいする教育はチェーン経営の将来を左右するほど大切である。

「統括スーパーバイザー」

5店舗まではSVが一人でよい、 SVが2人以上になればそれを管理する統括スーパーバイザーが必要になる。店舗が少ない内は統括SVはSVの管理だけでなく、教育や、人事、店舗設計など技術面も兼任で担当する。 統括スーパーバイザーは6ー7人のSVと30ー40店舗までの売り上げと利益の管理が可能だ。この統括SVのエリアをプロフィットセンターとよび、この単位で売り上げと利益を管理させる。全社で利益や売り上げが低いと言って騒いでも具体的なコントロールは不可能だ。この統括のエリアで目標売り上げと利益を確保するようにすれば、全社的な利益の確保が可能になるのだ。

現在大チェーンではSV制度の改革を行うようになってきた。しかし、SVの機能は単にQSCのチェックマンでなく、教育担当者であるということを忘れると、チェーン運営が大きく乱れる恐れがあり、中小の経験の少ないチェーンでは絶対に真似をしてはいけない。

「フランチャイズ」

フランチャイジーの選定からトレーニング、開店後の経営指導に当たる。直営とは別の組織でなくてはならない。

「教育訓練部、トレーニング、評価」

新規開店に伴い採用した社員を計画的にトレーニングする。教育訓練という場合が多いが、本来の業務は教育(エデュケーション)ではなく、実務訓練(トレーニング)である。

トレーニング項目を明確にしておき、各職種に合わせたMTPプログラムを元にトレーニングを進める。一定の能力が付いたら、その職種に合わせた集合トレーニングを実施する。トレーニング内容はあくまでも現実的な内容で、社会人としての常識とか、社内の報告方法などの幼稚園的な内容は教えない。

トレーニングは人事に所属せず、店舗の運営ラインの所属とし、店舗管理のSV,統括SV、運営部長と一体となってトレーニングに当たる。

人事評価も同様に運営ラインが責任を持つ。昇級、昇進などは全て運営ラインで評価し、資格試験などのペーパー試験での評価はいっさい行ってはならない。ペーパー試験で昇進を行うことにより、机に何時も座って楽をする人間が出世し、現場で本当にお客を満足させられる人間は出世できなくなり、サービスレベルが大きく低下するようになる。ペーパー試験を行うのは経営トップが現場を知らなっている証拠であり、現場さえしっかり把握できる能力があれば、実績を評価に反映することが可能なのだ。現場主義を忘れてはならない。

「厨房機器、レイアウト開発」

厨房の機器のレイアウトと機器の数量の設定をする。売上が大きいのに店舗面積が十分とれないときには、特別に能力の高い調理機器を開発する必要もある。メニューが絞り込まれ、時間当たりの売上が高い場合には、能力の高い調理機器が必要になる。売上は月間の売上だけでなく、時間当たりの売上も考慮した店作りをする。オフィス街であれば平日の売上は高いが土日は会社が休みで売上が低い。広域型繁華街や、郊外型の店舗では土日の売上が平日の3ー4倍にもなる場合がある。同じ月間売上でも要求される厨房の能力は異なってくるのである。厨房機器の開発には店舗運営の知識が必要であり、技術部門管理でなく、運営ラインの管理とする。

「新商品開発部」

食材業者が開発した新商品を採用することが多いが、独自性を出すために社内で商品開発をするべきだ。まずマーケティング調査に基づき、競合との対策上必要な商品や、顧客の好みの変化による新商品のニーズを探る。その調査に基づき商品開発に当たるわけだが、年間安定して供給でき、国内だけでなく海外からも安定して輸入できるかの安定性や、農薬等の安全性を検討する。次に現店舗の既存の調理機器で調理でき、かつ基準の調理時間内で調理できるかの検討をする。

「運営技術開発」

新商品の販売や、増加に伴い作業が複雑になったり、品質向上の為に作業を変更する必要がある。また、生産性を向上するために作業手順の変更や、調理機器、清掃機器、洗剤の開発を担当する。新店舗の開店に当たっては常に標準レイアウトが守られているか、基準の能力を満たした調理機器を使用しているかを確認する。

店舗建物や厨房の基本デザインや、レイアウト、標準機器の選定の最終決定をするのは設計や、機器開発ではなく、運営技術開発である。運営開発の担当者は店舗の店長から、SV、トレーニングマネージャー、統括SV、などの実務を経験していなければならない。その店舗経験の豊かな担当者が店舗オペレーションに影響を与える技術を学ぶ方が店舗に良い成果が出るのだ。

「物 技術ライン 」

「店舗開発と店舗調査」

土地や建物を借りたり、購入したりする業務。年間の出店計画に基づき、店舗を開店するための出店情報を集め、土地の地形や、形状、ロケーションがそのチェーンの条件に合っているか判断し、その物件の売り上げ調査をする。

「広告宣伝、販売促進、広報」

店舗の売上を上げるには、広告、販売促進、広報の3つの働きが必要だ。広告はテレビ、ラジオ、新聞などのマスメディアを使用する。戦争で言えば空軍の爆撃部隊に当たる。空から広範囲にテレビコマーシャルという爆弾を大量投下し、商品や店舗の知名度を短期間で浸透させる。テレビコマーシャルはは売上を上げるのに最も効果の高い手段だ。しかしながら爆撃部隊だけでは対象の地区を完全制覇することはできない。地上軍としての歩兵部隊が地上制覇をする必要がある。それが店舗網であり、その店舗網の市場占有率を高める具体的な手段が、販売促進だ。販売促進は、店舗入り口の垂れ幕から、看板、テーブルテント、チラシ、新聞折り込みチラシ、子供用景品などがある。

広報の第一の機能は会社イメージを伝えることであるが、会社の日常活動である、新規開店や、新しいプロモーション活動、新製品開発などを正しく顧客に伝える活動も行う。一般的にはプレスリリースなどを情報媒体各社に配布したり、記者会見を開いたり、イベントを企画開催する。企業の広告宣伝活動だけでは、数多くの顧客に正しい情報が伝わり難いし、企業広告を信用しない場合がある。それを広報活動により、新聞、雑誌、テレビ等が取り上げてくれることにより補えるのである。優秀な広報活動は広告宣伝より売り上を上げる効果が高いときがあるので、大変重要である。

「建設、設計管理」

一般的には外部の設計業者を使用するが、各企業独自の設計仕様をチェックする必要がある。また、面積の大きい物件の場合、開発計画を慎重にする必要があり、建築基準法等の法的な問題をクリアーするように社内での作業が必要になる。

店舗出店調査部の出した売上予測に基づき、適正規模の大きさの駐車場、客席数、必要厨房面積を算出する。そして予算によりデザインの規模を決めていく。次に設計業者と店舗担当のSV、店長、フランチャイジーと特別注文などの打ち合わせをする。設計終了後店舗施行業者が決まったら、施工上の注意事項を指導し、必要なら施工管理をする。建物完成後は設計業者による施行検査を監査し必要ならやり直しの指示をする。

一軒一軒のデザインを最初から設計していては、時間もかかるし、コストもかかる。そこで売上規模により数種類の店舗パターンを決めるという、標準店舗パターンを作成しておく。ただし、あまり標準化にこだわり全店同じ店舗デザインになると、デザインの新鮮さがなくなるし、古くなると全店同時に陳腐化するという問題があり、毎年時代にあったデザインに少しづつ変更する工夫は必要になる。

「資材、食材購買」

店舗建設資材、業者の選定、食材の購入など、全ての購買業務を担当。購入だけでなく、配送センターから店舗までの配送手順の決定と、必要な供給食材をスムーズに供給できるようにする。常時、食材供給業者を開発しておき新規エリアでも出店できるように準備をしておく。指定業者であっても常時、製造する食材原料の品質管理をチェックする。PL法の施工後、食中毒の問題からHACCPの導入に力を入れており、品質を独立運用する事も必要になる。

「金 金銭と書類の管理ライン」

「総務、法務」

土地や建物の所有者と賃貸または買い取りの契約を締結するが、その際に契約内容に漏れがないかチェックを行う。また、会社の登録商標や、名称を他の会社が無断で使用していないか常時チェックする。その他、社内の契約、法律関係、訴訟問題、等の対外折衝に当たる。

消防、保健所、労働基準監督局への届け出を担当する。社内の細かい業務を担当し、書類の流れを総合管理する。

「人事」

年間の予測開店数、退職率に基づき、年間新規必要採用数を算出し、トレーニング期間を加味して開店日までに間に合うように採用する。新卒採用だけでは4月時の負担が高く、給与負担の偏りの問題もあり、中途採用と新卒採用のバランスをとって採用をすすめる。

安定した採用人数の確保のためには、自社の給与水準が他社より良くなくてはならないので、常時給与水準に注意する。また、昇級評価、ボーナスの査定は店舗運営ラインが担当するが、その評価に偏りがないか、フェアーな評価方法をしているかをモニターし必要ならアドバイスをする。従業員が会社に対して不満や要望を持っているかを、定期的にアンケート調査し、待遇など改善必要な個所を改善する。

新規開店の人事異動に伴い、社員用の借り上げ住宅の手配が必要になる。また、その他の福利厚生を担当する。社員やアルバイトの給与支払いのシステムを構築し、全国どこの地域でも振り込みが出来るようにする。

ここで言う人事は人事評価は一切行わない。

「経理」

店舗建設資金支払い及び、購入食材支払い、店舗小口現金準備、売り上げ入金方法と取引先銀行決定、、給与支払い口座の開設など金銭の流れと資金繰りの全てを管理する。

「情報管理、コンピュータシステム」

経営管理を合理的に行う店舗、前者の経営管理システムを構築管理する。一般的にはコンピューターシステムの運営管理と、新システムのプログラムの開発を行う。場合によっては上記の経営企画部と一体になっている場合がある。リエンジニアリングを行う上で自社のコンピューターネットワーク作りや効率の良いPOSシステムの構築は不可欠であり、これからの企業の生死を決定する部署の一つである。

「社長の管理業務」

上記の全ての項目が管理項目になるがその他に以下の項目がでてくる。

「経営管理、経営情報、予算管理、予算管理企画等の経営情報戦略策定機能」

出店計画は外食産業にとって重要な経営戦略であり、経営トップの判断業務である。一般的には経営情報部、経営管理部、予算管理部、企画部等が作成を担当する。

前年度に各店舗に作成させた店舗売り上げ予算と損益計算書を元に年度計画を策定し、既存店に対する改造計画等の資本支出計画や、人件費、食材コスト、ランニングコストをまとめる。さらに認定された新店舗計画を組み込み、会社の総合的な売り上げ、収支計画を算定する。毎月の店舗売り上げ損益報告をモニターし必要なら改善修正の行動を提案する。会社の最も重要な指針を打ち出し、収益をモニターする機能

「監査」

会社運営における、金銭の取引上において会社や税務上の基準、規則、にのっ取って、正しく行われているかを抜き打ち調査する監査業務である。設計業者、施行業者、食材供給業者の選定を会社の基準通り入札で行っているかなど会社の支出が妥当で不正がないかをチェックする。勿論、金銭上の取引だけでなく、従業員の採用で労働基準法状問題がないか、外人の場合労働許可書を持っているか、賃金支払いは妥当であり、架空の従業員への支払いはないかなど日常業務まで細かく監査する。店舗の監査業務はSVの責任であり、毎月行われているので、そのSVの監査業務へのトレーニングと、SVが監査業務を正しく行っているかをモニターをする。

「最大の業務」

権限を委譲し、彼らがやり安いようにすることだ。10店以上のチェーンにするには社長の貴方一人では出来ない。全員で楽しいチェーン展開をするべきだ。決して自分が全てを知っており、作業も一番だと過信してはならない。部下かどのように育っているか常に彼らに考え方、要望に耳を傾け、楽しい職場作りをすることが最大の仕事なのだということを忘れてはいけない。

  1. オフィスにおける生産性の向上

    事務の作業の改善も必要だ。事務担当者はハンズフリーの電話機をつけ、パソコンを操作しながら電話の応対をする。一人の事務員の担当するSVは5ー6人だ。それだけの人数のスケジュールは全部頭に入っているか、パソコンの画面から引き出す。伝言メッセージがあればそのまま各人のボイスメールに録音し、本人に連絡する。

    各人がパソコンをもちFAXの文書を自分で打ち、印刷しないでそのままパソコンメールで送付したり、社内ネットワークで送付、パソコンFAXで送付する。作成した文書はハードディスクに保管するから後で探すのも簡単になる。

    社内の連絡、稟議書、経費精算は全てパソコンの電子メールで行い、一切の書類をなくす。今やパソコンの導入は最低限必要であり、人間を採用するより、パソコンやネットワークの導入に費用を振り分けるべきだ。もうパソコンの出来ない管理職は不要な時代だ。


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