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飲食店経営 2007年6月号

ドーナツ戦争勃発


米国のクリスピークリームが新宿のサザンタワーに1号店を開店してから既に4ヶ月ほど経過する。そろそろ行列がなくなったかと平日の午後8時頃に訪問したら、まだ1時間待ちの行列であった。クリスピークリームの特徴は全自動のドーナツマシンで作る工程をお客様に丸見えにするドーナツシアターだ。通常はドーナツを冷ましてから提供するのだが、クリスピークリームは揚げたての熱々の状態を顧客に提供する。この出来立て感の演出が素晴らしく大人気となったのだ。クリスピークリームのドーナツは米国と同じスペックであり、日本人には甘すぎるとの懸念があったが、結果行列の絶えない超繁盛店となった。

吉野家D&Cがダンキンドーナツ部門から撤退し日本のドーナツマーケットはミスタードーナツの寡占状態が続いていた。しかし、寡占状態は企業にとって良いことではない。競合がないという油断から自ら企業不祥事を招き、経営陣の大幅刷新を迫られてしまった。 その不祥事のおかげで店舗網はやや縮小し元気を失っていたのだが、米国から、ドーナツプラントやクリスピークリームが新たに進出をする状態に、ようやく反撃の狼煙を上げたのだ。それが、4月20日に渋谷公園通りに開店したアンドナンドだ。  

従来のミスタードーナツの店舗はカラフルで子供向けの軽いデザインコンセプトだった。しかし、このアンドナンドのコンセプトはアーバン・オアシスと言う大人向けのドーナツカフェだ。店舗面積は80坪で約100席の大型店舗だ。内装はシックでスターバックスなどのグルメコーヒーを意識している。コーヒーは手動のエスプレッソマシンも備え、レギュラーコーヒーはより上質の豆を使用しており、冷めても美味しく飲めるのはさすがだ。ミスタードーナツの価格は100円からだが、アンドナンドは一つなんと180円から250円も する。使用する小麦粉や配合にも大変気を使い最高品質のドーナツを作り上げたのだ。日本のマーケットを知り尽くしたミスタードーナツの反撃により甘党向けのドーナツ戦争はどこの企業に軍配が上がるかしばらく目が離せない。


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