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御意見番 業界ニュース解説


外食レストラン新聞 2001年6月4日

辛口 外食にモノ申す

教育制度充実が不可欠

外食産業のM&A(合併&買収)が盛んだが、同時にその弊害も目立ってきた。先日もバーガーキングが日本から撤退し、従業員が20人ぐらい行き場を失った。また、ゼンショーの傘下に入ったココスは、食中毒事件を発生させている。

社員のスキルアップを支援するための教育投資を企業がしていないことが問題だ。このままでは、日本の外食営業部門の中間管理職はつぶしが利かなくなってしまう。

M&Aが多い米国では、解雇した従業員から逆恨みされることのないよう、従業員の能力アップを図る階層別教育に力を入れている。管理職になると、ジョブローテーションという専門以外にもいろいろなセクションの仕事を歴任し、自立できる能力を身につけさせる。

また、近年は、コーチングシステムも本人のやる気を出させるような自己啓発の教育に変わってきている。

日本もM&Aと同時に、従業員教育に取り組むべきだが、経費カットで従業員教育を省く方向に動いている。これは危険だ。従業員の忠誠心も色あせ、現場が荒れてくるだろう。

先日、来日したスターバックス社のハワード・シュルツ会長は、「ノウハウは何もない。あるのは従業員のやる気だけ」と話していた。ミーティングやディスカッションといった従業員との対話に大変な時間を費やしている。成功企業は常に人に投資している。

私がいたマクドナルドでも階層教育を徹底的にやっていた。管理職になると、講義を聴いている時間が年間1ヶ月ぐらいある。人間は働いている時間の1〜2割を教育時間に当てないと能力が維持できない。

将来の産業構造の変化を見据えた教育投資が必要だ。たとえば、米国では成長産業として注目の遺伝子工学などバイオケミカルを学べる大学が増えている。また大学の研究機関と企業が連動して新しいビジネスを興す。

日本に、バイオケミカルなどの専門学科がある大学は、東京に2校しかない。外食分野となると、状況はもっと深刻で、レストラン学部といった専門学部や学科は存在しない。

私は大学で外食総論を教えているが、これも観光学部の一学科に過ぎない。ホテルや旅館の市場規模は10兆円。それに対し外食のマーケットは3倍の30兆円もあるのに、教育制度が皆無に等しいのは大問題だといえる。


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