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JFの有機農産物認証制度


外食レストラン新聞 1999年7月19日

米国では、オーガニックレストランは一時のブームを越えた。過去に無農薬を売り物にし、人気を博した店はあったが、いまはそれを全面に出しているところはなくなったというのが現状だ。理由は米国全体で低無農薬栽培が普及しつつあるということ。チェーン店が扱うだけのまとまった量を確保するのに難しいことが挙げられる。

米国において、有機や無農薬はジャンルの一つとして残ってはいるが、集客装置になるという時代は終わったようだ。健康問題を考えたとき、取り上げられるべきことは、無農薬に限らない。アルコールやドラッグなど問題はいくらでもある。

日本の場合、それが販売戦略の一環として居酒屋やファミリーレストランでうたわれている。ただ、オーガニックがどれだけ集客の呼び水になるかは疑問だ。直接売り上げ増に結びつくとは考えにくい。下支え程度の効果にすぎないのではないか。

また、あるものでオーガニックをうたえば、「ではほかのものはどうなのか」という問題も出てくる。輸入品が大量に使われている日本で、どこまで保証できるか。

日本は気候や国土の条件から完全な有機栽培は難しいとされ、そのためオーガニックと呼べず、独自のブランドを冠している外食チェーンもある。また天候に左右されやすい。

現実問題として、JFのこの認証の基準は、実現可能なラインを模索したものだろう。またオフィシャルになることで、規模の確保など参加企業が共同の取り組みをしやすいということもあるだろう。

JFはオーガニック推進に積極的に動いているが、米国に至っては、業界団体がオーガニックを特別に取り上げたという話はここ10年来聞いていない。それよりもHACCPなどの衛生問題への関心が非常に高い。日本もJFはHACCPに取り組むべきだと思うが、オーガニックの方が売り物になるということだろう。

業界団体としての成り立ちが、JFは農水省主管の公益法人ということも海外の団体とは異なっている。JFは生産にタッチするよりは、本来の役割は加工・調理・サービスの部分がメーンのはず。海外の場合は生産の部分を切り離して、例えば衛生管理の基準をつくったりと、HACCPの品質管理の中に農薬のチェックも入っている。それは無農薬だけに焦点を当てたものではない。農薬に関していえば、米国では回数の制限や殺虫剤などを問題にしている。オーガニックに突出せず、現実的な部分でコントロールしようとしている。

オーガニックを突き詰めることは、並大抵のことではない。また食べ物の安全を考える上でのひとつの要素にすぎず、ほかにも食品添加物やダイオキシン、衛生管理などの重要な課題は山積している。欧米ではそうした問題をトータルにとらえ、取り組んでいこうというスタンスにあるようだ。


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