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米国レストランピリ辛情報 

月刊レジャー産業2007年9月号 NO.491

シカゴのレタス・エンターテイン・ユー社 その2


1) 歴史のある有名レストランを受託運営する
 シカゴと言う町は日本で言うと大阪のように保守的であると同時に富裕層の多い町で、古い伝統的なレストランが多く残っている。先月紹介したTRUは斬新な内装と料理の店舗であったが、古くからあるシカゴのフレンチは比較的落ち着いたお店が主流だ。1938年にアンバサダースイートホテルの一階に開店したシックなパンプルームと言うフレンチの老舗がある。町一番のフレンチとして名声をはせていたが、時とともに廃れてしまった。しかし、パンプルームの古くからのファンの再開の声が強まり、1976年にリノベーションして再開することにした。その時にシカゴ市内で複数のカジュアルレストランを成功させていたレタス社が店舗の運営を委託されたのだ。この老舗フレンチへのチャレンジがカジュアルな店舗だけを展開してきたレタス社の転換期となったと言えるだろう。
ちなみに当時のパンプルームを贔屓にしていた地元の外食産業のマクドナルド経営陣が注目したのが総調理長を務めていたルネ氏の料理の腕前だった。ルネ氏をスカウトしたマクドナルドは氏にソースの開発を依頼した。これがマクドナルド超ヒットメニューのチキン・マック・ナゲットの誕生だったのだ。その後、マクドナルド社はルネ氏の調理を生かすべく、ハワイにフレンチの店舗をひそかに開店し、色々な実験をしていた。
 さて、パンプルームの成功により、ヨーロッパの料理に興味を持ったリチャード・メルマン氏はシェフとヨーロッパのレストランを詳細に視察し、1980年には有名シェフと提携し自身の高級ブランドのアンブリアを開店した。その他、エベレストと言う高級フレンチも経営している。
http://www.leye.com
http://www.pumproom.com/
 
2) 自社で開発したレストランの権利を他社に売却する
 ダラスに本社を構えるカジュアルレストラン大手のブリンカーインターナショナル社と言う会社がある。同社はチリーズと言うチェーン店を展開していたが、複数のコンセプト開発の必要性に迫られ、外部の専門家に開発を依頼することにした。その一人がフィル・ロマーノと言うイタリア系のレストラン開発の専門家だ。ロマーノ氏はHMR(ホーム・ミール・リプレイスメント、中食、後に撤退)で有名なイーチーズ、イタリアンのマカロニグリルをブリンカーインターナショナルのために開発し大成功を収めた。
http://www.eatzis.com/
http://www.brinker.com/
http://www.chilis.com/
http://www.eatzis.com/
http://www.macaronigrill.com/
次に着目したのが、レタス社の開発力だ。シカゴのダウンタウンに開店して大繁盛していた大型イタリアンのマジアーノと、隣接して運営している焼き立てパンと惣菜のコーナー・ベーカリーに注目し、シカゴ周辺以外の経営権をレタス社から購入し全国展開をしている。(最近ブリンカー社はコーナー・ベーカリーを売却)
http://www.cornerbakery.com/
http://www.maggianos.com/
 マジアーノのテーマは禁酒法時代ニューヨークのイタリアの移民が集うレストランだ。
イタリア人は大家族で大きなテーブルを囲んで山盛りのパスタを食べる。そのコンセプトですべての料理は3人前以上のボリュームだ。私も久しぶりにマジアーノを訪問して、うっかり数皿を食べてギブアップしてしまった。周囲のテーブルを見るとすべて平らげている人はいない。会計の時にウエイターにさりげなくドッギーバックを頂戴と言って、余った料理をすべて持って帰る。翌日の3食をまかなえるほどのボリュームだ。このボリューム感が米国人にとってのバリューなのだろう。
 日本では以前、ミスタードーナツを展開しているダスキン社がツチバヌーチと言うイタリアンのコンセプトを購入して店舗展開していたことがある。

3) 複数店舗を開発し、大規模ショッピングセンターに集中出店する。
 レタス社の素晴らしいのは色々な業態を自ら開発し運営できることだ。米国の大規模なショッピングセンターは買い物客だけでなく周辺の住民やビジネスマンが食事に来るための魅力のあるレストランが必要不可欠だ。レタス社が本拠地を置くシカゴ周辺には高級なショッピングモールが多い。ダウンタウンではウオータータワー、郊外ではウッドフィールドショッピングモール、オークブルックショッピングモールなどがあるが、それらのショッピングモールに自社の開発した複数のブランドを集中出店する戦略をとっている。筆者が良く訪問するオークブルック・ショッピングモールにはマジアーノ、コーナー・ベーカリー(レタス社は他社に売却したブランドもシカゴ周辺に限っては自ら運営している。)
、フレンチステーキのモン・アビ・ガビ、地中海ギリシャ料理(魚のグリルが売り物)のパパガス、ステーキのワイルドファイアー、イタリアンのアンティコ・ポスト、など6店舗を隣接して経営している。それぞれ大型店舗であるので総客席数で1200席以上になるだろう。大変効率のよいビジネスモデルと言えるだろう。

 
4) 他の外食企業へのコンサルティング活動
レタス社の優れた業態開発力に注目した外食産業は同社にコンサルティングの委託をするようになった。そこで、同社は業態開発、メニュー開発、オペレーション指導、等のコンサルティング活動を本格的に実施している。
大手ではマクドナルド社とコンサルタント契約を締結し、新しい魅力のある店舗やメニューを開発などのコンサルティング活動をしている。
 http://www.lettuceconsulting.com/os/os.html

 シカゴを訪問したら、同社のHPをチェックし、最新のコンセプトの店舗を視察することをお勧めする。

 

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