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建築設備と配管工事6月号



FR、FFチェーンの調理機器の動向と特徴

1)品質の標準化

一般的な個人営業の飲食店の問題は、それぞれの店舗で食材を生の状態から加工するために、店舗単位の仕入れ量が少なく、購入食材の単価も高く、さらに、店舗で生の食材の下ごしらえを行うための人件費も必要である。また、それぞれの店舗の業態にあった料理を作るためにはベテランの調理人を雇う必要がある。ベテランの調理人の個人的な技術に頼っていては、品質が安定しないだけでなく高人件費という問題をかかえ、高い食材コストと共に企業として成立することが出来なかった。
それら問題を解決するために、セントラルキッチンで生食材を集中購入し、一次加工を行ったり、味付けの基本であるソース類の製造を行い、店舗では加熱調理と盛りつけをするようになった。ベテランの調理人の技術というのは味付けと、適正な加熱調理、盛りつけであるが、味付けをセントラルキッチンで行い、適正な加熱調理を温度と時間管理の出来る自動化調理機器を使い、盛りつけをマニュアル化することにより、アルバイトやパートタイマーの未熟練労働者を使うことが可能になり、大量出店を可能にする品質の標準化と低人件費というチェーン展開のおける重要な技術が完成したのである。
 店舗における品質の標準化において、時間と温度を管理できる自動化調理機器というのは重要であり、それらのチェーン企業の成長と共により高品質の自動調理機器が誕生するようになってきた。

2)サービスの標準化

 飲食業が企業として成立した大きな理由は、各店舗における客からの評価を一定にしたことである。飲食業というと味が第一に考えられ勝ちであるが、飲食業においては、サービスや、クレンリネス(清潔さ)のバランスがより重要なのである。サービスというと,茶道で言われる一期一会の緊張感溢れる丁寧なサービスを思いがちだが、成熟した社会においては,企業接待に使われる高級な飲食店から、友人との談話を楽しんだり、日常的に使う簡便な食事の需要がより大きくなってきている。それらの日常的な飲食業のサービスとは単なる丁寧なサービスだけでなく、定量的に評価の出来るサービスが求められている。定量的なサービスとは注文後、料理がテーブルまで運ばれてくる時間を言う。
 そこで、ファミリーレストランや居酒屋ではそのサービス時間を15分以下、コーヒーショップでは7分以下、ファーストフードでは1分以下と定めるようになった。そのサービス時間を短縮するためにセントラルキッチンの活用とメニューの絞り込みにより、短時間で調理をする事を可能にしたが、チェーン同士の競争が激しくなったり、顧客の要望により、より幅の広いメニューを求められてくると、サービス提供時間が長くなると言う問題を生じるようになった。
 そこで、単に温度や調理時間の自動化だけでなく、調理そのものがより高速になる調理機器の開発が行われるようになり、自動化調理機器の役割はより重要になってきているのである。

3)クレンリネスと衛生管理の重要性

 飲食業においては品質、サービスだけでなく、クレンリネス(清潔さ)も重要である。従来は清潔であれば良かったが、1982を境に新型の食中毒菌である腸管出血性大腸菌o-157による大規模な食中毒が世界中で問題になってきた。また、従来は食中毒菌のジャンルにはなかった、小型球形ウイルスによる貝類の汚染が広がったり、在来型の食中毒菌である、サルモネラ菌や腸炎ビブリオ菌の新型の出現により、食中毒の発生件数は増加するようになり、調理においてHACCPと言うより高度な温度と時間の管理を要求されるようになった。HACCPにおいていちばん重要なのは温度の管理であり、そのため単に美味しく食べるための調理から、安全に食べるための調理を実現するために、調理機器はより精度の高い自動化調理機器が望まれるようになってきた。
 従来の調理機器は電気やガス、水を使用する上での安全性を中心に考えられてきたが、米国ではさらに食品衛生面からの安全性を保証する、NSFと言う規格を定めるようになり、日本でも日本厨房工業会においてもその安全基準策定の作業が進めらるようになっている。

4)調理機器の設計

 調理機器の設計、開発においては機械の設計の知識だけでなく調理技術の知識も必要である。

<調理の定義>

厨房の調理機器の役割は、食品原材料を調理することである。調理とは簡単にいうと、生の食品を安全で食べ易くすることである。
たとえば、牛肉を生で食べたらどうであろうか、肉が冷たく固いので噛みきれず、香りもなく美味しくないであろう。また、生で食べると肉の中に残っている食中毒細菌や寄生虫が腸内に入り、食中毒等を起こし、場合によっては死亡することがある。
つまり調理とは食品を美味しく食べるためだけではなく、安全に食べるためでも大変重要である。食材を洗ったり、皮を剥いたり、形を整えたりも調理の一貫であるが、調理でもっとも大事なのは加熱調理であり、調理機器はその大事な加熱調理の役を担っている。

<加熱調理の効果>

  1. 肉や魚などに焦げ目がつき香りが良くなる。
  2. 水分がやや失われ、うまみ成分が濃縮され美味しくなる。
  3. 生では堅くて食べられない食材も、柔らかくなり、歯ごたえ、舌ざわりが良くなる。消化が良くなる。
  4. 料理が温かくなり、おいしさが増す。
  5. 食中毒菌や寄生虫を殺し安全になる。

<調理の方法>

熱を加えることにより、タンパク質、デンプンに化学的変化を与えることである。

<1>焼く
生の食品にガス、炭、電気ヒーター等の炎や輻射熱を直接当て焼く。加熱した鉄板で直接加熱し焼く。オーブンなどで熱した空気で間接的に焼く。等を総称して焼くという。焼くことにより、食品の水分が蒸発し、脂肪は溶けて流れ、表面の一部は焦げて炭化する。これにより食品の内部は熱の作用により食べ易くなる。焼き魚、ステーキ、ローストビーフ、ピザ、パン等の調理法である。
<2>煮る
鍋にいれた水を沸騰させ食品を入れ加熱する。温度は水の沸点である100度Cを越えないので、食品を焦がすことがない。食品は場合によっては水を吸収し柔らかくなる。また、味をつけて煮ることにより味が内部にしみ通り美味しくなる。炊飯、煮豆、シチュウなどが代表的な料理である。
<3>揚げる
水の代わりに油を用いて加熱する方法である。油は水の比熱の半分位なので短時間で温度が上がり効率よく調理ができる。また、水は沸点の100度C以上は上がらないが、油は200度Cくらいまで上げることができ調理が短時間で加熱の効果が大きい。天ぷらやトンカツのように衣をつけて揚げる場合は、短時間に衣が固まるので、食品の水分が失わずうまみを保つことができる。また、水分の代わりに油が食品に吸収され美味しさが増加する。
<4>蒸す
水に直接ふれないで蒸気で加熱する。蒸気潜熱が大きいので短時間に調理できる。水に直接ふれないため、水分を吸収せず、かつ乾かずに調理することができる。野菜や、お米、饅頭等の調理に使われる。
<5>電磁波での直接加熱
マイクロウエーブ波等の電磁波を食品に直接浴びせ、食品の細胞を振動させ、摩擦熱を起こし加熱する原理である。電子レンジが代表的な機器で、食品を焦がさず加熱できる。

<調理で大事な温度管理>

加熱調理で大事なのは、食材の温度管理である。加熱調理の理由の中で料理が温かくなり、おいしさが増し、食中毒菌や寄生虫を殺し安全になる。食材に細菌をつけないことが重要であるが、どんなに注意しても、一般生菌や少量の食中毒菌は食品についてくるのは防げない。そのついた小量の細菌を増やさず、殺すことが必要にある。また、細菌が最も活動し易くなるのは、5度C以上60度C以下であり、食材をこの温度帯の上か、下にしておけば安全なのである。簡単にいうと冷凍品はマイナスの18度C以下、冷蔵品は5度C以下に保存することである。また、調理する際には少なくとも60度C以上に加熱し、調理後もその温度で保管しなければならない。調理時に大事なのは、食品の内部温度である。牛肉、豚肉、鳥肉、魚等、細菌の耐熱温度、寄生虫の有無により加熱温度が異なるので注意する必要がある。

5)ファミリーレストランでの調理の流れ

食材はセントラルキッチンで前処理や調理され、常温、冷蔵または、冷凍の状態で店舗に配送される。セントラルキッチンとは前処理を集中して行い店舗での作業を最低限にすることである。例えばハンバーグの場合、冷凍肉を解凍し、挽き肉にする。野菜、パン粉、調味料を混ぜる。一定重量の大きさに整形する。冷蔵するか、瞬間冷凍する。セントラルキッチンは自社で所有して運営する場合と、業者に委託生産する場合がある。いずれにせよ、チェーンの独自の味付け、大きさに揃えて店舗に配送され、店舗では最低限の調理ですみ、食材のロスや人件費の削減になる。
米などもブランドを指定し、一回の炊飯量にあった形で配送される。ブランドを指定するのは、種類により水の量、浸漬時間が異なるからである。
店舗に配送された食材は、まず決められた温度で搬入されているか温度をチェックする。冷凍品が解凍しているような場合は受け取ってはならない。次に、発注書と品目数を見比べながら、温度別に素早く冷凍庫、冷蔵庫、常温保管に分けて保管する。まず、冷凍品から搬入する。冷凍品は温度が上昇し解凍すると、衣のついた食品は衣がはがれ、肉はお互いにくっついてしまう。また、一回解凍すると内部の水分が蒸発し、調理するとき生焼けの状態になるので温度管理は大変重要である。また、冷凍品、冷蔵品であっても製造後の賞味期間が決まっているので、先入れ先出しに注意し搬入する。冷蔵庫冷凍庫に保管する場合もスノコや、棚に乗せ直接床においてはならない。搬入した食材には搬入日を目だつように記入し、品質管理を容易にする。
毎朝その日の販売予測に従い、予定使用食材を、小出しにし各調理機器のそばにある、冷蔵、冷凍ストッカーに移す。その際に製造日付、搬入日付をチェックし古いものから使用する。また、決められた賞味期間を過ぎたものは使用してはならない。廃棄し、記録をする。
ファミリーレストランチェーンでは多くの冷凍食品を使用している。フライ物以外の冷凍食品は解凍しないと調理ができないので、ウオークイン冷蔵庫内で前夜から解凍する。解凍で注意しなければならないのは、決して常温で放置して解凍してはならないということである。また、解凍する場合は食品が段ボールなどの容器に入っている場合は、小分けのパッケージに分けて出して、冷蔵庫内の空気が十分に当たるようにすること、さもないと十分に解凍できない。また、食品により解凍時間が異なるので注意すること。小出しの冷蔵庫は夜間使用しないときには、十分に霜取りをして冷却が出来るようにしなければならない。
小出しの冷凍冷蔵庫に食品を入れる時に、食品をパッケージから出して直接保管すると、乾燥するのでしてはならない、調理する直前に開封するのが望ましい。

<ファミリーレストランの調理機器の種類>

<1>グリドル(焼く機能)

ハンバーグ、ビーフステーキ、チキンソテーなどFRの代表的なメニューは焼く調理が主である。従来はフライパンなどで焼いていたが、販売量が多いため、温度が一定で回復力の早いガスグリドルで焼く例が多い。
熱さ2cm位の厚い平らな鉄板を下からガスバーナーで熱する。従来は鋳物のバーナーを使っていたが最近では効率の良い赤外線のバーナーを使用する。赤外線バーナーと精度の組み合わせの高いグリドルは表面温度が安定しており、温度回復も良いので、レストランチェーンで好まれて使用されている。
サーモスタットで温度コントロールが自動的にできるようにして、アルバイトでも調理する事が可能だ。一般的に温度は180度C前後を使用する。ステーキを焼く場合その高温で肉の表面に焦げをつけ、肉汁が流れでないようにする。それからじっくり火を通すのである。
ステーキ専門店はグリドルの品質にこだわり色々なグリドルを使用する。ステーキ用のグリドルには一般的グリドルの他に、炭やガスの炎が肉に直接当たるチャーブロイラー(網焼きの形状)や、赤外線バーナーで上から熱する上火タイプのブロイラーがある。米国最大のステーキチェーンのアウトバックステーキハウスはケイジャンスパイスを使用するため、スパイスが落ちないようにグリドルを使用する。カジュアルなステーキハウスであるローンスターはガスの炎にたれた肉汁が煙を出すことにより香り付けを利用するために、チャーブロイラーを使用する。高級なステーキハウスのモートンズやピータールーガーなどは厚い肉にじっくり火を通すために上火焼きのブロイラーで焼き上げる。ステーキチェーンは基本的にガスの機器を使い肉に香りを付けることを好んでいる。

<2>オーブン(焼く)

<コンベアータイプのエアーインピンジメントオーブン>

オーブン庫内の空気を加熱しその空気で食品を間接的に焼く。種類が多く、家庭で使用している電子レンジにヒーターが付いたタイプを直接加熱型といい、簡単であるが時間がかかるのでレストランでは余り使用されていない。加熱した空気をファンでかき回し加熱する効率の良いガスコンベクションオーブンを一般的に使用している。
コンベクションオーブンの原理は高速高温の風を食材に当てると表面の空気断熱層を吹き飛ばして熱交換を向上させることであるが、あまり高速にすると渦流が発生し、食材に部分的な焼けムラを発生させる。そこでその欠点を防ぐためにコンベクションオーブンの倍ほどの高速の風を食材の上下から突き刺すように当て、焼けムラを防ぐために食材をコンベアーに乗せ移動させる方式を米国の故ドン・スミス氏が発明した。それがコンベアータイプのエアーインピンジメントオーブン(ジェットオーブンとも呼ばれている)でピザなどを高速で焼けることから、ドミノピザなどの宅配チェーンを誕生させた。
FRでは比較的肉の厚いハンバーグミートを使用しているので、すかいらーくではグリドルで焦げ目をつけた後オーブンで火を通していた。しかし時間がかかりすぎ、調理が感に頼らざるをえないので、最近ではコンベアータイプのエアーインピンジメントオーブンを最小するようになった。ガストやすかいらーくではこのオーブンでほとんどの焼く作業を済ませようとしている。これにより作業が単純で、アルバイトでも調理が可能で、5分間くらいで調理ができるのでサービスのスピードが早くなるのである。
低価格のイタリアンのコンセプトで急成長しているサイゼリアはエアーインピンジメントオーブンを2段重ねにして、殆どの調理を行うようにし、より高速の調理と人件費の低下に成功している。

<スチームコンベクションオーブン>

オーブンの一種にスチームコンベクションオーブンが最近注目を浴びている。コンベクションオーブンの機能に温度コントロールができるスチームを組み合わせた機器である。コンベクションオーブンの場合にはガス燃焼排気がオーブン庫内に入るが、スチームコンベクションオーブン庫内は密閉型で燃焼排気は庫内に入らないようになっている。蒸気とコンベクションモードを組み合わせた100度C以上の高温状態にして、肉や魚などを過熱調理をすると蒸気潜熱の働きで高速に加熱するだけでなく、蒸気が乾燥を押さえ、肉や魚の歩留まりがよく、かつ、柔らかく仕上がるというメリットがある。また、低温蒸気(100度C以下)で正確な温度調理をすることで温泉玉子や茶碗蒸しを誰でも出来るし、野菜の煮物も型くずれせず、焦がさず自動調理が可能である。ホテル、病院、大規模給食で使用されるようになってきている。
コンベアータイプのエアーインピンジメントオーブンやスチームコンベクションオーブンは大型で大量の熱量を必要とし、電気容量の問題からガス式のものが主流になりつつある。

<3>揚げる 

<フライヤー>

食品を揚げる調理機器である。フライものは一般的に180度C前後で揚げるのであるが、温度が一定にならないと旨く出来上がらないのである。そこでアルバイトでも品質の良い揚げ物ができるように、サーモスタットをつけ温度を一定に保つようにしている。また、調理時間もコンピューターを内蔵し、いれる食材の量によって油の温度が下がるのを感知し自動的に調理時間を調節するようにしている。厨房は忙しくコンピューターのブザーが鳴ってもすぐに揚げることができないときがあるので、最近では自動的に食品をいれたバスケットを油から上げる、オートリフトの装置をつけるようになった。
 夢庵などチェーンでは省力化のために、ガス式コンベアータイプのフライヤーを使用するようになり、同様のガス式コンベアーフライヤーはとんかつチェーンで使用されることが多くなっている。

6)<ファーストフードの厨房機器>

ハンバーガーチェーン、ドーナツ、フライドチキン等のファーストフードではメニューが少なく、調理済みの冷凍食品を多用するために、シェフ等の調理の専門職は最初から必要としていない。その反面、厨房デザイン上での難しさがある。冷凍品を多用する場合には、冷凍負荷が高いので強い火力の厨房機器が必要であり、最大限の利益を出すためにはエネルギーコストの安い、熱効率の高い調理機器でなくてはならない。更に、アルバイトでも扱える人件費のかからない調理機器であり、ピークとアイドルの両方の場合で生産性が高くなけらばならない。そのため、多くのファーストフードレストランではそのチェーン店独自の効率の良い調理機器を開発して使用している。ハンバーガーチェーンでは冷凍のミートパティを高速で焼ける両面グリドルを開発し、フライドチキンチェーンでは骨付きのチキンを柔らかくかつ、内部によく火が通るように、圧力釜を開発している。

<クラムシェルグリル>

ミートパティの調理方法は2種類ある。鉄板タイプのグリドルを使用するのが、マクドナルド、ウエンディーズ、ハーディーズ等のハンバーガーチェーンである。グリドルは簡単であり、他の朝食メニューの卵料理などを調理でき、汎用性が高いので最も一般的に使用されている。また、厚さの異なるミートを焼く場合でも、時間を長くすれば良いのでメニューの多角化には向いている。ガス式と電気式のグリドルがあるが一般的にガスを使用する。ガスの燃焼方式は効率の良い赤外線バーナーが一般的に使用されている。
しかし、グリドルの場合は片側を焼いた後ひっくり返す必要があり、重労働で調理時間が長いという問題がある。マクドナルドでは調理速度を早くすることと、HACCPの衛生問題から、高精度なサンドイッチタイプの両面焼きグリドル(クラムシェルグリル)を開発し、タイマーで自動調理をするようにしている。上面の加熱版はヒーターを鋳込んだアルミ鋳造のものを使用し、下部の焼き面は赤外線バーナーと鉄板を組み合わせ、電気使用量を最小限に押さえる工夫を凝らしている。

<コンベアーブロイラー>

 第2位のハンバーガーチェーンのバーガーキングや、カールスジュニア、等ではマクドナルドなどに差別化をするためにハンバーガーの伝統的な焼き方である炭火焼きにこだわり、上下からガスの炎で焼き上げるコンベアーブロイラーを使用している。上下からガスの炎で直接加熱するために、ガスの炎で炙られた肉汁の煙が肉に香りを付け、それが美味しいと評判である。

<フライヤー>

ファーストフードにとってフライ商品は簡単に調理でき品質がよいのでよく使われる。フレンチフライ、フィッシュポーション、チキンナゲット、フルーツパイ、お好み焼、コロッケなどをフライする。
ファーストフーズは時間あたりの調理量が多くかつ、冷凍品を解凍しないで調理するので火力強いフライヤーが必要である。FRではコールドテーブルの上に置いて使用するフライヤーであるが、ファーストフードでは大型の床置きのフライヤーを3台以上使用する。アルバイトが調理するのでコンピューターで温度、時間のコントロールをするようになっている。また、揚げる量が多いので油のろ過を頻繁にやる必要があり、フイルタリングマシン(油の自動ろ過機)の内蔵型が中心になっている。

<圧力フライヤー>

ジューシーなフライドチキンで世界ナンバーワンのKFCはガス式圧力フライヤーを使用している。 オープンフライヤーで調理した場合、肉温が70度C以上になっても、骨の内部の髄温は60度C位であり、骨から血の色をした髄液が流れ出して食欲を減少させる。180度Cの油温でフライしても、常圧では水は100度C で沸騰するので、水分がある限りは品温を80度C 以上にすることは難しい。肉の温度を上げようとすると、肉は水分を失い固くなってしまう。
そこで、創業者のカーネル・サンダース氏は圧力をかけてフライを行う方法を開発した。圧力をかけると水の沸点が上昇するため、フライ材料を短時間で加熱することが出来る。1.85気圧〜2.0気圧でフライすると、水の沸騰温度は116度C〜121度C になり、肉の内部温度は90度C に容易に達する。その為に、骨からの肉離れがよく柔らかい。髄液の温度が80度C以上に上がり固まって、流れ出す事がなくなる。その為、肉の内部の黒ずみがなく髄液の臭いも出難い。圧力をかけて短時間で調理する為、肉の旨味を含んだ水分を失う事がなく、ジューシーなフライドチキンになるのである。この圧力フライの原理はカーネル・サンダース氏が特許を取得し、独特の11種類のスパイスとともにだれにも真似のできない味を作り上げ世界最大のチェーンになった。

7)お総菜

 ここ数年、米国でも日本でも外食の伸びを食品スーパーやお総菜専門店の持ち帰り総菜の伸びが上回っている。その大きな理由がより鮮度の高い食材を店舗でより性能の高い調理機器を使って調理することにより外食レストランと同等かそれ以上の味を実現できるようになったと言うことである。そのため総菜専用のガス調理機器が開発されるようになってきた。
若菜ではお総菜の天ぷらや揚げ物などの調理に、ガス式の平底フライヤーを採用するようになった。天ぷらの場合には大量の衣が発生するのでそこにたまった衣を簡単のすくい上げるように平たい形状を求められているためである。
また、お総菜の肉や野菜は調理後時間が経ってから食べられることが多いので、調理の際になるべく水分をとばさず、柔らかく仕上げる必要がある。そのため、ガス式のスチームコンベクションオーブンが広く使われるようになっている。スチームコンベクションオーブンは煮物なども自動で型くずれせずに焼き上げることが可能であり、総菜チェーンのオリジン弁当で小型のガス式スチームコンベクションオーブンの採用が検討されており、今後はお総菜マーケットの主力調理機器となるであろう。


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