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なかよくコンセルボ

第五回


売上げアップの販促手法  第5回目
「陳列は一期一会」

貴方のお店では陳列を誰が決めますか?陳列をパン製造の方に任せると、種類別に並べていきます。その方が売上状況を把握しやすいし、追加で製造するときに簡単だからです。色々な種類のパンを作るのは面倒なので、同じ種類のパンを大量に作って行きます。その方がパンを作る段取りが楽なのです。そうすると同じ種類や同じ色同じ形状のパンが並んで、お客様には彩りが単調に見えます。陳列したパンを見てお客様の心がときめかないと、買っていただけないのです。

最近はデパ地下戦争と言って百貨店の地下食品売り場の改装が行われています。そこを拝見していると、売れている店と売れていない店が歴然としているのがわかります。百貨店の地下売り場で大人気を呼んでいるのが、ロックフィールド社のRF1(アール・エフ・ワン)です。神戸コロッケというブランドで大人気を呼び、最近ではRF1と言うサラダを中心にした業態、和風総菜の三日坊主、東南アジア料理の融合と色々な業態を展開し、何処の百貨店の地下でも一番の売上を占めています。古くからある旧態依然のお総菜売り場は閑散としているのに、ロックフィールドの業態は大繁盛です。その大きな理由は陳列です。百貨店のような同じ食品の並んでいるショーケース販売では、他のショーケースよりもカラフルで商品が豊富に見えなくてはいけません。RF1の売り場を見てみるとまず、他の売り場よりも料理を照らす照明が明るいのに気がつきます。そして、お総菜を盛りつけしているお皿の形状、色が違います。さらに料理の色や盛りつけに変化を持たせて、カラフルな、豊富なイメージを醸し出しています。

私がドーナツの実験店の店長になったときのことです。実験店の売上はどんどん落ちている状況で任命されました。売場はショッピングセンター内地下食品売り場のショーケース2台のスペースでした。ショッピングセンターの閉店時間は7時であり、忙しいのは5時から閉店時間までの2時間、この時間に殆どの売上を上げなければいけません。ドーナツの美味しさの秘密は製造後4時間以内に売り切り、何時も鮮度の高いドーナツを提供すると言うことです。閉店時点で余ったドーナツは廃棄処分しなければなりません。その廃棄ロスを恐れた前任者は閉店間際の商品陳列を極端に絞っていたのです。品数だけではなく、種類も絞ってしまっており、お客様に買いたいという気持ちを起こさなくなってしまっていました。

そこで売上を正確に見積もり、各種のドーナツの種類をそろえ、1種類当たりの個数は少なくても各種のドーナツを豊富に陳列するようにしました。カラフルに見えるように色や形状の異なる種類のドーナツを並べました。また、売れていくと容器に置いた紙に油が染み込んだり、砂糖が落ちて汚く見えます。常に綺麗な敷き紙に代え、ドーナツを並べ替えて、新鮮に見えるようにしました。

次に気がついたのはショーケースの並べ方により売れ筋が変わると言うことでした。当然の事ながら、お客様から見やすい上段の真ん中が最も売れると言うことです。そこで時々ローテーションを行う事により、まんべんなく売れるようになることや、同じ色のドーナツを並べるよりも、異なる色のドーナツを互い違いに並べることにより、カラフルで楽しい陳列になると言うこともわかりました。此の陳列の工夫により、廃棄しなければならないドーナツの数を大幅に減少させるだけでなく、売上も大幅に上げることに成功しました。

茶道を確立した千利休はお客様をもてなす気持ちを一期一会と言う言葉で表しています。千利休の生きた戦国時代には、今日会えた友人も明日は戦で命を落とすかもしれない、今日しか会えないかもしれないと言う気持ちを込めて接客に当たろうという心構えで、現在に至るまで日本の料亭、旅館などの高級な接客の心構えとなっています。パンをショーケースで販売する場合の一期一会の心構えとはまさに陳列その物なのです。

お客様が店内に入り、棚やショーケースに陳列した商品を見た瞬間にパンを買うか買わないか決まってしまいます。パンをショーケースや陳列を使って販売する場合には、陳列に一期一会の気持ちを込めなくてはいけないのです。

皆さんもちょっと時間を作って、百貨店地下売り場の競争を見てその後で、自分のお店の陳列を見てみましょう。そんなお客様の立場に立った陳列方法が売上をドラマチックに向上させるのです。

続く


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