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月刊厨房、特別ルポ

米国外食産業の現状


特別REPORT 第3回
NAFEM/95及びアメリカ厨房施設
米国外食産業の現状

顧客満足度を向上して急成長しているノードストローム

サンフランシスコのノードストロームを訪問したときには時間が30分間しかなかった。参加者の一名が試しにズボンの裾上げを30分間で出来ないかと聞いた。そしたらなんと出来ると言うではないか、その結果ズボンを4本裾上げをして、ジャケット2枚、ワイシャツ、ネクタイをそれぞれ4つづつ、下着を3セット購入してしてしまった。たった30分間の間にである。日本であったら、廣い売場を駆けめぐって3時間はかかるし、ズボンの裾上げなど1週間はかかるだろう。これは此の店だけだろうと思い、再度サンディエゴで別な参加者がズボンの裾上げに挑戦した。今回は時間は20分間で2本に挑戦した。店内の顧客への告知は、ズボンの裾上げは3日かかると掲示してあったからだ。そしたらなんと20分間で2本の裾上げを行い、おまけに既製のワイシャツの袖詰めまで行ってくれたではないか。どの店舗でも我々が旅行者であることを察知すると、躊躇無く最大限の努力でサービスに当たってくれた。現在のキーワードはノードストロームのサービスに見られるような顧客満足を優先した現場至上主義だ。現場で顧客の声を聞き速やかに対処するというのがこの競争の激しい現代に生き残る唯一の方法だ。

顧客満足度とテーマレストラン・プラネットハリウッド

此のノードストロームなどで成功した顧客満足度を取り入れて急成長中のチェーンはプラネットハリウッドだ。プラネットハリウッドはスターのシルベスタ・スタローン、ブルース・ウイルス、アーノルド・シュワルツネッガー等が出資して出来たテーマレストランである。

入り口で並んでいたら番がきたのでマネージャーがウエイトレスの後をついていくようにいってくれた。普通なら席の用意が出来たからご案内します。などというのだが、ここでは「あのかわいい顔をしたおねーちゃんの後をついていってください」と、にこにこしながらくだけた調子で話しかけてくる。

席に着いた筆者たちは飲み物と数品の料理を頼んだだけだった、しかし、担当のウエイターは嫌な顔一つしないでサービスしてくれ、僕たちが写真を撮り合っていたら、すぐに手伝ってくれた。帰りがけにトイレに寄って行ったらその管理のすばらしさに感激した。米国の高級レストランやバーなどではトイレに年とった老人をおき管理させている、手を洗うとタオルなどをくれ、帰りにチップを上げるわけだ。筆者は米国に住んでいるときから此のシステムになじまず、チップなど上げたことがなかったが、ここでは初めてチップを気持ちよく上げることが出来た。かっこの良い若い男の子が店舗のTシャツをきてきびきびとサービスをしてくれるのだ。会話まで楽しめるのだ。あの暗いトイレの印象がまるでない。ここまでサービスの行き届いたレストランは珍しい、まるでディズニーランドののりなのだ。もう既に26店舗あり、年商300億円に届こうと急成長中だ。

テーマレストランがはやる理由

バブルが弾けあまり高級レストランには行かなくなったが、破産したわけではないから、やはり美味しいレストランには行きたいわけだ。ところが、美味しい物は食べたいが、肩が凝るようなサービスのレストランではなく、ネクタイをしなくてもくつろいで食べるところを求めるようになってきた。基本的に米国人はステーキが好きであったが、栄養問題で肉を離れ、チキンや魚を食べるようになった。カジュアルなく、くつろいだ雰囲気の中で、料理もシンプルな健康的な物を求めるようになってきた。そこにでてきたのが、パスタ、ピザを中心とするカリフォルニアスタイルのイタリアンレストランだ。

酒もそうだ。従来は食事の後、強い食後酒を楽しんだのだが、健康の問題と飲酒運転取り締まりの強化により、食後はコーヒーを飲むようになった。でも従来のような薄いアメリカンコーヒーでは物足りない、酒に変わる変わったコーヒーがないかという事で、イタリアンコーヒーのエスプレッソが人気を呼んでいる。スターバックスは直営店舗のみですでに585店舗の展開を達成している。スターバックスの高品質のコーヒーは高く評価されており、高級百貨店として急速に展開している、ノードストロームの店頭のコーヒーショップをまかされたり、ホテルチェーンのシェラトンのルームコーヒーにスターバックスブランドのコーヒーが採用されている。

健康志向とは反するのだが最近ステーキレストランが元気だ。米国人にとってステーキはやはりご馳走なのだ。しかし、ステーキも従来のような高級ステーキレストランでネクタイをしていくのは嫌だ。気楽な格好で美味しい物を食べたいという要望がでてきた。そこでオーストラリアのクロコダイルダンディーのイメージをテーマにしたステーキレストランのアウトバックが出現し大成功した。同じコンセプトでローンスター、ちょっと高級でモートン、ルース・クリスステーキハウスなどが急成長している。これらの店舗はテーマレストランのようにしっかりしていながら、サービス、食事の質が素晴らしいのが特徴だ。

FFの状況

  1. 小型化店舗とブランディング

    大手FFチェーンは海外店舗の積極的な展開と小型化の店舗により一時停滞していた店舗展開が開始された。店舗も単に小型にするだけでなく、ブランディングと言ってウオールマートの中に出店をしたり、ガソリンスタンドへの共同出店などの形態をとりだした。高速道路のインターチェンジ内のレストランや飛行場のレストランを運営するマリオットはバーガーキング、ペプシコグループ各社、KFC、ピザハット、タコベルなどのフランチャイジーとなり複合店舗を展開し出している。マリオットはホテル内でもピザハットのルームサービスや、バーガーキング店舗の展開を行っている。

  2. チキン戦争

    米国ではローティサリーオーブンによるチキンチェーンが数多く出現している。ボストンチキンとケニーロジャースの伸び率は一位と二位を占めており此の分野の急成長ぶりがよくわかる。ボストンチキン等はFFと言うよりお総菜としての位置づけである。米国では共稼ぎが多くその家庭の一日の調理時間は15分間と短く、調理済みの食品を購入しそれを暖めるだけというのが主流である。チキンチェーンはそのお総菜を提供する役目であり、その存在は食品スーパーの存在を脅かしており、各食品スーパーでもローティサリーオーブンの導入による、ホットデリカが普及し出している。サンディエゴのホートンプラザと言うショッピングセンターの地下にある食品スーパーでは食材だけでなく、サラダ、スープバーとホットデリカ、入り口には焼き立てパンとエスプレッソバーをおき、顧客が買って外のテラスで食べられるようにしている。


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